今年はお正月を病院で過ごしました。
人の命を預かる医療機関が24時間365日稼働していると頭では理解していたものの、
実際に体験すると、ここで働く人々の患者に対する心配りに感動するばかりです。
医療機関は究極のサービス業であると感じます。
特に心を奪われたのは、ミャンマーから来ている少女たちです。
祖国を離れ看護師見習いとして純粋な心で働く姿を見ていると、
日本人はこの子たち(発展途上国の子供たち)のために
何かしてあげることがあるのではないかということを強く感じました。
この子たちがやがて大人になった時、
日本に感謝してもらえるような振舞いをすることくらいしかできないかもしれませんが。
さて、私の病名は変形性股関節症で、昨年末に人工股関節に置き換えるという手術を受けました。
つまり、脚を切り、自骨を切り取り、代わりに人工の骨を設置するというものです。
この外科手術自体は2時間で終わりましたが、人工骨が身体の一部として機能するまでに
10日から1か月程度のリハビリの時間を要します。
長い場合は半年、1年という時間を要することもあるようです。
私は今日が術後10日目で、杖を使わず歩けるようになるまであと一息といったところです。
このリハビリには理学療法士さんがついてくださり、
2本の足で歩けるようになるために専門的な知見から訓練をしてくださいます。
よく、企業再生は外科手術と内科手術に例えられます。
企業再生における外科手術には、債務整理、資産処分、リストラクチャリングなどが挙げられます。
一方、内科手術は、経営全般の拡充・強化、販路拡大、組織の活性化、リーダーシップなどが挙げられます。
これは企業の筋肉作り、上述のリハビリに置き換えても良いでしょう。
前者は弁護士さんなどのスペシャリストが関わり短期決戦されるものですが、
後者は全社員が一丸となって取り組む中長期戦となります。
まさに私は肉体再生をしている最中なのだなと思います。
家族と猫たちには迷惑をかけてしまいましたが、お取引先への影響は最小限に抑えられました。
今回の決断はベストだったと確信しています。
明後日の退院に向け、さらにベストを尽くします。