暑中お見舞い申し上げます。
今日で7月が終わりますね。
8月になると急に秋が近くなるように感じられ、するとすぐ年末だなあと、気ぜわしくなります。
お元気でいらっしゃいますでしょうか。
7月は慌ただしくしていました。
特に最終週は公私ともに余裕のない状態でしたが、無事に乗り切ることができてホッとしています。
中旬には年に一度の人間ドックを受診し、「健康そのものですよ!」と太鼓判を押していただきました。
帰りに、お客様が新規開店した上福岡のサテライトショップへ行き、美味しい餃子をビールと一緒にいただきました。
美味しかったです♡
下旬は、熊本⇒愛知⇒山口と、大移動をしておりました。
さて、久しぶりに私が経営の要諦を学んでいる稲盛和夫さんの講和をお届けします。
機関誌45号より。
第1部 人生とはいかなるものか
- 運命について
我々は、生まれた時からそれぞれに「運命」を持っている。どういう人生を送っていくのかという運命が、それぞれの人に定まっている。大きく上昇する時もあれば、落ち込む時もある。まずは、運命があることを納得する。
- 因果応報について
運命が人生を貫く縦軸であるとすれば、横軸に「因果応報」という法則が存在する。善いことをすれば良い結果が生じ、悪いことをすれば悪い結果が生まれる。ところが、因果応報の法則は、必ずしもすぐに結果が出るものではない。2年や3年で出ることもあれば、20年、30年と長期間かかることもある。したがって、因果応報の法則を信じられない人がいる。近代的な教育の場では運命すら迷信だと思う人も多いが、この「運命」と「因果応報」の法則を信じることが大切。
- 人生にいかに対するか
人生は、非常に幸せで楽しい時もあれば、苦難に遭遇することもある。苦楽を織りなしたものが人生。今日は経営がうまくいっても明日には左前になるかもしれない。世の中の現象は一定ではなく、諸行無常であることを理解する必要がある。人生においてどのような現象が現れようとも、「感謝」を理性にインプットする必要がある。良い時には自然に感謝の念が出てくるが、災難に遭遇した際も、自分を成長させてくれる機会だと、理性で感謝する。幸運に恵まれた時は、感謝の念とともに、奢らず謙虚にふるまうこと。いかなる運命にであっても「感謝の心」で対応することが人生の結果をよくする。
第2部 何のために生きるのか
- 人生の目的
人生の目的は、心を高めること、純化すること、浄化すること。波瀾万丈の人生を経験しながら、自分の魂を磨いてくこと。
- 魂を磨くこと
肉体が滅びても魂は滅びないと考えている。その魂があの世に旅立つ時、美しい心、高まった心でいることが宝だと思っている。
・ 人生の目的は、生まれた時よりも美しい心になること
心を高めること、磨くことの程度は無限にある。どこまで磨いたかではなく、心を磨こうとしたか、しなかったかが重要であり、生まれた時の魂よりは、死ぬ時の魂のほうが少しは進歩したことに人生の価値がある。
- 心を磨く「六波羅蜜」
①「布施」利他の心
一般的には、自分の利益が第一で、余れば他の人に分けてあげるというのが普通かもしれないが、そうではない。相手の人を助けてあげることで事業は成功していく。
②「持戒」足るを知り煩悩を抑えること
成功しても、欲望を募らせていく煩悩を抑え、成功したことに感謝し、足るを知ることが必要。人間として、してはならないことをしない。
③精進」誰にも負けない努力をすること
精進とは真面目に一生懸命に経営に打ち込むことで、「布施」「持戒」「精進」の3つが最も重要な心を磨く方法。昔から「若い時の難儀は買うてでもしなさい」と言われるが、豊かになった日本では、苦労をさせることがなかなかできなくなっている。しかし、経済界やスポーツ界などでも苦労(人一倍の努力)をした人の人間性は素晴らしい。豊かになった今でも、「素晴らしい人間性を作るのは苦労が一番」であることを理性で教えなければならない。
④「忍辱」苦難に耐え忍ぶこと
苦難に遭遇しても耐え忍び、辛抱することが心を高める。
⑤「禅定」心を静め、静かに考えること
一日一回、心を鎮め、仕事中の動揺を抑える。
⑥「智慧」悟りに到ること
上述の①~⑤を行うことが悟りに近づく道。
- 心を高めると経営も人生も良い方向に
私たちは事業を通じて修行をしているわけだが、事業にも因果応報の法則が働き、善いことを思えば事業が好転し、人生も良い方向に向かう。心を高めると、強欲な餓鬼道に堕ちた人たちがうごめく姿が見えてくるようになる。
有名になったり、金持ちになったり、偉くなったりすることが人生の目的ではない。人間性を高めていくことが大事なこと。
不安定な気候が続きます。くれぐれもご自愛ください。