こんにちは! 満開経営応援R&Dコンサルタントの櫻田登紀子です。
最後の更新から3か月も経ってしまいました(涙)。2017年もあとわずかとなりましたが、元気にしています!
皆様、お元気でいらっしゃいますか。
今回は、マーケティングのミニ知識についてはお伝えしたいと思います。

マーケティング論の世界的権威者として知られるフィリップ・コトラーが提示した「マーケティング・プロセス」は、マーケティングの標準的な企画と実行のプロセスとして国内外に浸透しています。
「マーケティング・プロセス」では、「Segmentation(セグメンテーション)」「Targeting(ターゲティング)」「Positioning(ポジショニング)」が、全体のかなめとなっているため、「STPマーケティング」と呼ばれます。それでは、「マーケティング・プロセス」について順番にお伝えしますね。

① マーケティング機会の分析
最初のステップは市場調査です。市場調査は情報を通して消費者と市場を理解するものです。SWOT分析が市場調査のスタンダードな手法です。このほか、3C分析-顧客分析(Customer)・競合分析(Competitor)・自社分析(Company)も有名な手法です。

② セグメンテーションとターゲティング
次のステップはセグメンテーション(市場細分化)とターゲティングです。このステップでは、市場をいくつかに区分し、区分された各セグメント(市場細分)の潜在市場力や将来需要を予測します。その中で、企業は自社の事業やプロジェクトにとって最も有利なセグメントをターゲット(標的)として選定します。

③ ポジショニングの設定
続いて、ターゲットとする顧客に向けて、どのような便益・魅力的価値を提供するかを検討します。この設定にあたっては、競争企業に対する差別化のポイントの検討が重要な課題となります。
ポジショニングとは、差別化を図るために、他社の商品・サービスがどのようなポジションにあるのか、また、自社の商品はどのようなポジションであるべきなのかを知るための手法です。このポジションを二次元のグラフにしたものがポジショニングマップです。
ポジショニングマップは、縦軸と横軸にそれぞれ異なる評価の軸をつくり、評価したい商品やサービスの評価をグラフ上にマッピングしていくことによって作成します。ポジショニングマップを作成するうえで最も重要になるのが、2つの軸の選定です。2つの軸は、ターゲットとして想定している顧客の購買決定要因(KBF:Key buying factor)をもとに作成する必要があります。購買決定要因とは、顧客が商品の購買を決める際に重視する要素のことです。たとえば自動車であれば価格、デザインの良さ、乗り心地、操作性、加速性、燃費、安全性といったものが考えられます。

④ マーケティング・プログラム立案
以上のステップを終えると、次は実施計画の立案です。マーケティングの実行においては、複数の手法や活動を用いることが多くなります。この複数の手法や活動において一般的に活用されるのが、次項(3)で説明するマーケティングミックス(4P)です。このステップではマーケティングミックス(4P)をうまく組み合わせて、戦略シナリオを立て、予測損益計算書を作り、具体的なアクションを起こせるような行動計画を立案します。
4Pの実現に向けて、「誰が」「何を」「いつまでに」「どのように」やるのか。それはいったいどれくらいのコストがかかるのか、あるいは、どの程度コストをかけることが許されるのか。こうした問いに答えるためには、売上予測(販売個数や単価)、必要な費用、利益予測を明確にした予測損益計算書を作成する必要があります。

⑤ 実行とコントロール
最後のステップは実行です。以上の分析と計画を踏まえ、実施状況をチェックするためのコントロール・システムを整備していかなくてはなりません。また、担当部門や担当者の役割分担を明確にし、行動に移せるような具体的なオペーレーションを規定します。その際には、最初に大きく掲げたマーケティング目標をブレイクダウンして、取り組むべき行動がイメージできるような、より具体的な目標や指標を設定することがポイントとなります。

以上がマーケティングのミニ知識です。基本中のキホンですので、皆様しっかり押さえてくださいね。次回はマーケティングの基本中のキホンその2、マーケティングミックス(4P)についてお伝えします。来年が皆様にとりました平和で幸せな1年でありますように。どうぞ良いお年をお迎えください。

◆このブログに掲載された記事を許可なく転載する事を禁じます。
Copyright Sakura-Zensen Co., Ltd. All Rights Reserved.