早いもので東京は桜が開花しました。満開の予想は4/1とのこと。新しい年度の始まりを満開の桜に迎えられたら、とても嬉しいですね。

その日を楽しみにしています。

さて、前回の投稿から少し日にちが空いてしまいましたが、ひき続き新商品・新サービス開発について書き綴ってまいりたいと思います。

新商品・新サービス開発は企業の全体戦略と密接に関わってきます。

なぜなら中小企業は限られた経営資源の中で新商品・新サービス開発をする必要があるため、自社の強みを活かした新規開発が最も効率が良いからです。

そのためには、あらかじめ自社の強み・弱みを明確に把握したうえで、企業の全体戦略を構築する必要がありますが、その手法についてはもう少し後でお伝えしたいと思います。

企業の全体戦略を考えるうえでのフレームワークに「アンゾフの成長ベクトル」というものがあります。

企業は成長し継続するものであるという基本的な考え方によるもので、製品と市場という2つの視点で企業(事業)の成長ベクトルを表します。

製品と市場はいずれも「既存」と「新」という2つの切り口を持たせ、次の4つの象限で事業の成長を検討します。

(1)「既存の商品・サービス」を「既存の市場」に提供する

これを市場浸透戦略といいます。つまり、販売促進活動を強化することにより従来商品・サービスを従来の市場に浸透させます。

マヨネーズであれば、単に販促強化だけでなく、たとえばカロリーオフタイプを作り、よりマヨネーズを利用していただくよう工夫を凝らすことでしょうか。

(2)「新商品・新サービス」を「既存の市場」に提供する

これを新商品開発戦略といいます。こちらはその名の通りですね。マヨネーズであれば、ドレッシングや炒め物用の調味料などの新しいカテゴリーに参入することに該当するでしょうか。

(3)「既存の商品・サービス」を「新しい市場」に提供する

これを新市場開拓戦略といいます。生理用品のメーカーが、対象市場を女性から高齢者に変え、大人用オムツ市場を築いたのは有名な話です。

マヨネーズであれば、介護用あるいはペット用などが考えられるかもしれません。

(4)「新商品・新サービス」を「新しい市場」に提供する

これを多角化戦略といいます。マヨネーズであれば、本来捨てるはずの卵の殻を使った化粧品などですね。

既存の商品や事業との相乗効果が期待されることが重要になります。

このように、企業が全体の前略としてどの方向へ進むべきかの戦略を立てたうえで、新商品・新サービス開発することをお勧めいたします。

少し学術的なお話が続きましたので、次回は具体的にどのように進めれば良いかについてお伝えしたいと思います。

◆このブログに掲載された記事を許可なく転載する事を禁じます。
Copyright Sakura-Zensen Co., Ltd. All Rights Reserved.